本日買い取らせていただいた「金パラ」という銀色の貴金属。
聞きなれない名前ですが、実は虫歯治療の際に入れてもらう「銀歯」の材料となる金属です。
正式には「金銀パラジウム合金」という名称で、金12%・パラジウム20%・銀40%からなる貴金属の合金です。
見た目は銀色ですが、実は私たちの銀歯には高価な金も12%混ざっています。
さて、銀歯に20%入っている「パラジウム」という貴金属が、実はここ数年、大きな注目を集めています。昨年には1グラムあたりの単価が金を上回り、新聞やテレビでも一時大きな話題となりました。
本日現在、なんと1グラムあたり9,256円という高値です。
基本的には工業用として利用されることが多く、主にガソリン自動車の排ガス触媒や電気・電子製品の部品などに多く使用されています。
身近なところでは銀歯のほか、プラチナのジュエリーの割金としても使用されています。純粋なプラチナは強度が弱いため、10~15%ほどパラジウムを混ぜたプラチナ900やプラチナ850が、ジュエリーとしては人気です。
2015年ー2016年には2,000ー3000円台を推移していたパラジウム。
長期的な値上がりのきっかけは 2015年の独フォルクスワーゲンによるディーゼル車排ガス不正問題でした。この問題により、ヨーロッパで特に需要が高かったディーゼル市場に陰りがさし、その触媒として使用されているプラチナ市場にも大きく影響。
プラチナの価格が下向きになる一方で、ガソリン車の触媒として使用されているパラジウムは長期にわたり上昇し続ける結果となりました。
とりわけ2019年は、パラジウムが急騰した一年でした。
パラジウムは全体の供給の85%をロシアと南アフリカ、2カ国が占めています。
もともとの希少性に加えて供給源が限られているため、産出国を取り巻く国際情勢や国内事情が価格に大きな影響を与える貴金属とも言えます。
金・プラチナと同様、投資の対象となりえる貴金属ですので、国際情勢の動きとともに価格の動向に注目されると面白いですよ。
今回は歯科材料を買取させていただきましたが、パラジウムの板材・インゴットなども買取しております。
また、パラジウムの購入をご希望の場合、谷口宝石では「板材」を取り扱っております。金・プラチナのインゴットと同じく、板材についてはご購入時もご売却時も手数料は頂きません。ご興味がございましたら、どうぞご気軽にお問合せくださいませ。
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