コロナウィルスの深刻な感染拡大により、株価のみならず貴金属の価格も急激に下落しています。
金については昨日、滅多にないことですが、一度発表された相場価格がマーケットの動きを受けてさらにマイナス方向に変更されるということもありました。
本日はプラチナの相場が崩れ、前日比マイナス328円の1グラム2,666円、これは2003年以来の安値となります。
谷口宝石では急激な価格の下落に不安になられたお客さまから売却のご相談や、同時に「これを好機」と思われたお客様方から新規購入のお問合せを多くいただいております。
下落が続く今日この頃ですが、一般的に株価が落ちたり、国際情勢が悪化した時に安全資産の金が買われて価格が上がるのでは――?
そんな疑問をお持ちの方も多いかと思います。
こちらは過去30年の金の価格の推移です。
赤が国内の金価格、青がドル建ての国際価格、緑が為替レートの推移です。
「有事の金」という言葉通り、国際紛争やテロなど、有事の際には安全資産の金が買われ、金の価格が高騰するケースが過去にありました。
しなしながら、当座の現金が必要な経済的な有事の際に、一番簡単に換金できる資産もまた金であるといえます。
今回のコロナショックは戦争やテロとは違い、降ってわいたウイルス感染により、強制的に経済の活動を停滞させられた「経済の有事」です。
記録的な勢いで落下し続けるNYダウをはじめとする株価や先の見えない動きをする為替レート...、多くの企業や投資家が株や投資の急激な損失の補填のために、慌てて金の利確・換金を行っている状況ではないかと思われます。
谷口宝石では皆様に「将来のための長期的な投資」のひとつとして、金の保有をおすすめしております。
有事は歴史の中で定期的に起こるものですが、かならず収束します。
今回の騒動はあまりに世界の広範囲に広がりパンデミック化してしまったため、経済活動の回復には時間がかかるでしょうが、いずれワクチンが開発され、流通がはじまれば、株価は持ち直し経済も動きはじめるでしょう。
短期的な投資として保有されている方や当座の現金が必要な方は、一旦、利確や損きりをされるのも一つの手ですが、持っていることを忘れるぐらいの気持ちで長い目で「金」を見守っていくことも良いのではないかと思います。
一方、プラチナ・銀に目を向けると、現在の価格はかなり割安です。
プラチナは2003年以来の安値2,666円/1グラム、ここ数年は平均60~70円を推移していた銀は本日52.47円/1グラムです。銀は2018年、2019年に一時的に53円台まで落ちていますが、52円台まで落ち込むのは2010年以来です。
金と異なり、プラチナ・銀は工業用としての需要がおおきな部分を占めます。プラチナの場合、6割が工業用で、その内4割が自動車産業用。現在、感染拡大により中国を中心に多くの工場のラインが停まっている状態です。そのため需要が見込めず売りが続いてる状態ですが、経済が回復すればまた工業需要は高まります。
プラチナ・銀の買い増しや新規購入をご検討の方はぜひ価格の動向にご注目ください。
引き続き、谷口宝石でも貴金属価格の動向に注視してまいりますが、金地金に関する購入・売却のご相談、お悩みがございましたら、どうぞお気軽にご来店・ご連絡くださいませ。
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